妊娠すると「○○をしてはいけない」「○○しなさい」などと周囲からよく言われます。
自分自身、“妊婦はこうあるべき”という勝手なイメージから、実際の妊婦生活に制限を設けている人も多いのではないでしょうか。
でも、実は現代では間違った知識かもしれません。
今回は、妊婦がしてはいけないこと、食べてはいけないものなどの嘘と本当をご紹介いたします。
嘘ホント?妊娠中にして良いこと、ダメなこと
妊娠すると、お母さんだけでなく赤ちゃんのことも考えなければなりません。
飲み食いするものはもちろん、日々の生活でも赤ちゃんの安全と健やかな成長を最優先に考えた生活をおくらなければいけないので、正直ストレスがたまります。
しかし、現代では今まではダメだと言われていたことが良いとされることもあります。
それでは、妊娠中にやって良いこととダメなことをご紹介いたします。
妊娠中にコーヒーや紅茶を飲んでも良いの?
はい、問題ありません。
以前は、妊婦がコーヒーや紅茶などカフェインを含む飲み物は絶対NGと言われてきました。
しかし現代では、量を控えれば問題ないとされています。
WHO(世界保健機関)によると、「妊婦のコーヒーの摂取は1日3~4杯にするべき」としています。
実は、カフェインによる胎児への影響はまだ確定されていません。
しかし、2008年にイギリスで妊婦がカフェインを摂取しすぎたことによって低体重児が産まれたとの報告があることから、妊婦はコーヒーの摂取を3~4杯程度にすべきとの考えがあります。
お茶や紅茶・ココア・コーヒーなどは量を控えれば飲んでも構いませんが、エナジードリンクなど大量にカフェインが含まれた飲料は避けるようにしましょう。
食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A/厚生労働省
妊婦は自転車に乗っても良いの?
できれば控えるのが理想です。
妊娠することで、今まで移動手段として使っていた自転車が乗れなくなるのは厳しいですよね。
上の子供が居る場合は、お腹の赤ちゃんを気にしつつ乗っているお母さんも多いと思います。
「妊婦が自転車を控えるべき」と言われるのは、ホルモン変化による注意力散漫による事故の可能性や、転倒の可能性が高いからです。
また、妊娠初期はまだ胎盤ができていない不安定な時期なので、自転車の振動でつわりが悪化したり、不正出血の原因になる可能性があります。
妊娠6カ月以降はお腹が大きくなることから、自転車の振動やペダルを踏み込む時に力むため、お腹の張りに繋がってしまうからです。
しかし、実際には妊婦健診で医師から「問題ない」と言われていれば乗っても問題ありません。
ただし、自転車に乗ることでお腹の張りを感じたり、バランスが取りづらくなったと感じた時は、自転車に乗るのを避けるようにしましょう。
妊婦は2人分のご飯を食べないといけないの?
いいえ、2人分もご飯を食べてはいけません。
妊娠すると、出産に向けて体が水分や脂肪を本能的にためこみます。
また、非妊娠時より代謝が悪くなり、血液量が増えることで、体重が増えやすくなります。
そのため、現代の妊婦は体重管理を行うことが最も重要で、体重が増えすぎることで難産や妊娠高血圧症などのリスクを高めてしまいます。
「2人分のご飯を食べなさい」と言われるのは、昔の日本人の食事は現代と比べて質素で栄養価が低かったからです。
しかし現代では、お金さえあればいつでもどこでも好きな食べ物を買える豊かな時代になりました。
そのため、1食で妊婦にとっては十分すぎるくらい栄養を摂取できています。
そのため、妊娠しても今まで通り1人前の食事を食べるようにしましょう。
妊婦は安静にすべきなの?
いいえ、安定期を過ぎれば適度に運動しましょう。
前述したように、妊娠すると体重が増えやすくなるため、体調が良い時は無理のない範囲で散歩など軽い運動をすることが推奨されています。
また、37週前後になると陣痛を起こすために今まで以上に運動するように指示されることもあります。
まとめ
妊娠すると、今までの生活が制限されることでストレスを感じる人が多いですよね。
しかし、カフェインなどは量を減らせば問題ないなど、今までになかった新常識となっていることもあるので、助産師や医師に相談しながら楽しい妊婦生活を過ごすようにしましょう。