破水や陣痛などが起きて、いよいよ出産のため産院に入院したら、分娩室に入って出産するまでにやることがあるのをご存じでしょうか。
また、無事赤ちゃんが産まれた直後にもしなければいけないことがあります。
出産方法や産院の方針などによって違いがありますが、多くのお母さんが出産前後に経験する大仕事の一つです。

今回は、2017年に長男を自然分娩で出産した筆者の経験を基に、出産前後にすることをご紹介いたします。

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知らなかった!出産前後にすること

妊娠期間中、妊娠初期と後期に母親教室を開催している産院が多く、後期の母親教室では分娩室の見学や出産の流れなどの説明を受けます。
陣痛や破水から入院の流れまで具体的な説明を受けますが、実は出産前後に行う処置についての説明をする産院は少ないのが現実です。
では、出産前後に行う処置とはどのようなものなのでしょうか。

入院したら前処置を行う

帝王切開や破水して入院した場合は行わない場合もあるのですが、陣痛が来て入院した場合は前処置を行います。
前処置は、スムーズに出産を行うための処置で、おもに「陰毛の除去」「子宮口の刺激」「浣腸」を行います。

私の場合、出産する時と同じように分娩台に上がり、バリカンで陰毛を軽く剃った後、助産師さんが手を入れて子宮口をグリグリと刺激します。
私はそこまで痛くありませんでしたが、人によっては痛いと感じる人も居ます。
最後に浣腸を行って、便を出産前に全て出し切ります。

入院した時点で子宮口がかなり開いている場合などは、前処置を行わずにそのまま分娩台に乗る場合もあります。

この前処置を行うことで、陣痛をより強くして出産に繋げることができる以外に、赤ちゃんの感染防止に効果があります。
実際に前処置後におしるしがあり、陣痛も強くなって数時間後には産まれました。

出産直後に胎盤を出す

無事赤ちゃんが産まれて一安心したのもつかの間。
医師や助産師が、出し切れなかった胎盤を腕を突っ込んで掻き出します。
この時、子宮の戻りを確認するため、下腹部を強く押されます。
30分に1回は胎盤を掻き出し、下腹部を押すのを繰り返して、病室に戻ります。
とても痛いです。

会陰切開の傷口を縫合する

産院によって会陰切開を行っていない病院もありますが、初産の人は特に出産直前に陰部が裂けないために、数センチ切開されます。
出産後に局所麻酔をして傷口の縫合を行います。

個人差がありますが、会陰切開自体はいきんでいる時に切るので、切った時の痛みを感じる人は少ない傾向にあります。
しかし、産後の縫合は痛みを感じるお母さんが多いです。

傷口が問題なく閉じている場合は退院前に抜糸することができます。
産院によって溶ける糸を使っているところもありますので、その場合は抜糸をせず自然と糸が溶けるのを待つことも選択できます。

後陣痛で眠れないことも…

自然分娩の場合、2時間程度分娩台で休んで処置を行ってから病室に戻ります。
出産でヘトヘトに疲れたので、今日はゆっくり休みたいですよね。
しかし、「後産」と呼ばれる子宮が元の大きさに戻ろうとする後陣痛の痛みで眠れないことがあります。
痛みが酷い場合は痛み止めを処方してもらいましょう。

まとめ

産院では、出産のマイナスイメージをあえて植え付けないためにも説明しないことが多いですが、自然分娩の場合はこの前処置を行うことが多いです。
短時間にこれらを行っていくので、その時は辛さを実感しませんが、出産を終えてしばらく経った今では「よく耐えたな」と自分を褒めたくなります。
出産前後にこういった一連の処置があることを頭に入れておくと、いきなり処置を行われて驚かずに済みます。