「シロアリ」というのはあまり馴染みがないので、どんな生き物なのか想像ができない方も多いと思います。また、「シロアリ業者」というと、悪徳業者のイメージが強く、どうも警戒をしてしましますね。

シロアリは、森などの自然界の中では物資循環のために貴重な役割を担っていますが、人間が生活している場所では、餌場と間違えて家に棲みつき、家の柱や土台、梁などを食べてしまいます。シロアリによる被害を放置しておけば、木材の中身がスカスカになってしまい、木材の強度の低下により地震など自然災害時においては建物が倒壊する危険性が高くなります。

一般的に新築時にはハウスメーカーがシロアリ防除施工を行っています。しかし、薬剤の効力は永久ではなく、概ね5年とされています。
つまり、新築から5年を経過するとシロアリの薬剤の効力の低下によって、シロアリが侵入するリスクが高くなっていきます。
実は、屋根の塗装などと同じように、シロアリ対策は定期的に行う必要があったのです。シロアリ被害に遭うお家は、シロアリ対策の必要性を知らなかったということが多いといいます。

もしも、今、この記事を読んでいる方の家にシロアリが発生していても、慌てないで、状況を把握し、適切な対処法が何なのかを知ることが大切です。

この記事を読めば、正しいシロアリ駆除、シロアリ対策がわかるはずです。

まずは「シロアリとは何か?」を知ることからシロアリ対策を行いましょう。

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シロアリの生態

皆さんは、「シロアリ」は「蟻」の仲間と思う方がほとんどだと思いますが、実は、シロアリは「ゴキブリ」の仲間です。
シロアリとクロアリは名前こそ似ていますが、クロアリは蜂の仲間でシロアリとは全く違う種類の生き物です。

シロアリはゴキブリの一種が社会性が著しく発達した生き物と言われており、シロアリの巣(家族)は「女王」「王」「副女王」「職蟻」「兵蟻」「ニンフ」とそれぞれに役割が分担されて集団で生活をしています。

シロアリの巣(家族)には数万~数十万匹の構成員がいて、その中でも唯一の女王・王アリが生殖活動に専念しています。巣の全体の9割の構成員である職蟻は、「餌を採取」して仲間のシロアリに餌を分け与えたり、「蟻道や巣の建設や修理」、「卵の世話」などを行っています。兵蟻は、外敵の監視や外敵から仲間のシロアリを護ったり、また、職蟻の監視を行ったりする役割があります。
女王や王アリが病気や寿命で生殖活動ができなくなった場合は、子孫を残すことができなくなるため、副女王・副王アリが巣の存続危機に備えて存在しています。
また、ニンフは、巣の規模が発達すると、一年のある時期になると、新たな場所で子孫を残すために、羽を生やして羽アリとなって飛び立ちます。そして、新たな場所で羽を落とした雄雌が対になって営巣となる場所を探して地中に潜り、新しい巣(家族)を作り始めます。

1-1. シロアリの種類

シロアリといっても全てのシロアリが人の家にとって脅威があるわけではありません。
世界には2900種類以上のシロアリが確認されていて、現在、日本には22種類のシロアリが生息しています。
このうちで、人間の住む家の木材に被害を与える家屋害虫とされるシロアリは4種類です。
ミゾガシラシロアリ科の「ヤマトシロアリ」と「イエシロアリ」、レイビシロアリ科の「アメリカカンザイシロアリ」と「ダイコクシロアリ」です。

「ヤマトシロアリ」「イエシロアリ」は、生きていくための水源が必要であるため、ほとんどの場合で土壌から家に入ってくる特徴がありますが、「アメリカカンザイシロアリ」「ダイコクシロアリ」は乾燥した環境に強いため、羽アリの飛来や輸入家具や中古家具などから家に棲みつくことがあります。このようにシロアリは種類によって生息する特徴が違うため、対策も変わります。
日本で被害が多くみられるシロアリは、「ヤマトシロアリ」と「イエシロアリ」です。

1-2. シロアリの特徴

  • 集団で生活をしている
  • フェロモンを発することによって意思疎通をしている
  • 目は退化しているが嗅覚が優れている
  • シロアリは常に新しい餌場を探している
  • 家の土台や柱を餌場にする
  • コンクリート粒子を噛み砕き、ベタ基礎でも家の中に侵入してくる
  • 栄養素のセルロースが含まれる木質繊維であれば好んで食べるため、本やタンスや畳なども食害する
  • 繁殖力に優れ、発達したシロアリの巣になると百万匹以上になると言われる

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